神保町で後輩が絵の展示をしているらしい。
今日は最終日なので今日しかない。
群馬でも秋に個展をやるらしいですが、そちらは流石に遠すぎて難しい気がする。往復で5000円…私の10日分の食費より多い…これが後輩の懐に入るならまだしも移動費はちとキツい。
後輩には一次創作に関して相談をして、誠実に答えてもらっていたので、個展にいけそうにない代わりに合同展に行ってくることにした。その相談に乗ってもらったことも活かせそうにないのも申し訳ないしなあ…。
skebを進めて日が傾いてきた頃に家を出た。なんとなく父をひっかけてみたら車で送ってくれた。ありがたい。
神保町の会場付近で降りると、本のマークの入った柵がお出迎え。
羽のマークもある
まわりを見渡してみると本屋だらけだ…。
どれも古めかしい古書店で趣がある。
なるほどさっきの柵はそういうことか。本のマークはわかるけど、羽はいったいなんだろう。
会場のビルの入り口はこじんまりとしているというか、ずいぶんと古めかしいビルで…ほんとにここか???と思った。
神保町に畑があるんだろうか……
ここに農業の本を置いておく意味が気になる。
入り口
結構な数が展示されていた。後輩のエリアは入ってすぐ真っ正面で恵まれていると思った。
展示に来ること自体がめちゃくちゃ久しぶりだ…すっかり他人の絵に興味がなくなってしまったからなあ。
後輩の絵以外ももちろん見る。見てまわると、後輩と出会った高校の先生が言っていたことを思い出す。デジタルイラスト風味でアナログイラストを描く人が増えているという話だった。あの頃から変わってないのか傾向が進んだのか、展示されている作品もそういうキャラ絵が多く感じた。それって、技術自体はめちゃくちゃすごい、すごいんだけど、水彩なら水彩ならではの良さが引き立つ作品が見たいと思っている私には、ここの主催の展示はちょっと合わないのだろう…と思って足が遠退いた理由の1つだったなあ。
それと、このデジタルとアナログの境界が曖昧になってきたことは、なんとなく私が絵に興味を失っていった理由の1つかもしれないな…と思う。なんか…別にネットでいいやになってしまう…。原画の迫力が味わえるのがアナログでの展示の良さだと思う。
でも、絵自体を切り抜いて額縁と組み合わせることで半立体のような作品にしている人もちらほらいた。これは展示ならではだなあ。
ただ素敵だなと思う作品もあった。
主線が白のみの、大きめなサイズの作品があり、それがとても印象的だった。線の奥に淡い翡翠のような色があって…というか、むしろ白い主線が浮いて見えて、線と色とに奥行きを感じた。
何に例えたらわかりやすいだろう…水面の白い網模様と、奥の透き通った水色みたいな。
その他、手のひらにすっぽりと収まるような、小さな小さな絵を描かれる方がいた。植物やミニトマト。ポストカード売場には大きなクッキーと男の子?の絵シリーズ。特にクッキーを型抜きしたあとの生地の絵がよかった。
私はささやかな絵が好きだから、こういう小さくて何気ない絵に惹かれた。
あとは鳥絵を描かれてる方がいた。
この人も展示をするらしいので、案内ハガキをもらってきた。せっかくなのでフォロワーさんにリプで送っておくけど、いつ浮上されるだろう…
感想ノート置き場で、後輩のとこに応援を書き込む。
この、展示には必ずといっていいほどある感想ノートが本当に嫌いで嫌いで、ここに本人が在廊が加わるとなるとなんか書かなくちゃ申し訳ない気がして、これが展示に行かなくなった一番の理由。
人様の作品の感想を述べるというのが…本当に苦手でしょうがない…。上手く褒められるほど言葉を上手く扱えるなら絵なんか描いてないんじゃないか。
頑張ってなんとか書いてみたけど喜んでくれるだろうか…。
でも、あの小さな絵を描かれてる方のノートは探してしまった。置いてない。置いてない人もいるのか。そうか…。クッキー、良かったんだけどな。
そんなこんなで帰りは電車なんだけど、途中で乗り換えをミスった。
が、何故か地元により近い駅にたどり着いた。
どうなってるんだ東京。